2008年03月24日

道路特定財源を考える その3

国会が慌しくてブログを更新できない間に、随分と時間が経ってしまった。そして、この間に行われた国会質疑で明らかになった、国土交通省による道路特定財源のムダ遣いや流用の数々には、もはや怒りを通り越して呆れるばかりである。

私は、テレビに良く出る某知事が、この期に及んでまだ暫定税率&特定財源の維持を主張されていることがどうしても理解できない。知事の「地域の発展のためには道路が必要だ」というご主張は理解できるし、その通りだと思う。しかし分からないのは、これだけムダ遣いされておきながら、それでもなお、今の制度を維持することが地方の道路作りにとってプラスだと真に思われているのか、ということである。

やり方次第では、暫定税率を廃止して一般財源化しても地方の予算はほぼそのまま維持できる。仮に百歩譲って知事が心配されているように、道路に使える予算がいくらか減る事態になったとしても、山ほどムダ遣いされている今の制度と、どっちが地方にとって本当に得だろうか。

道路特定財源で地方に渡されるお金は、自治体による道路整備に自由に使える訳ではない。例えば、地域の細かな道路整備などには使えないし、必ず両側に歩道をつけなければならない等のバカバカしい程に事細かな基準もあって、地域の実情に合った道路整備が出来ないのが実情だ。一般財源なら、必要な所に必要な基準で道路を作ることが出来る。

加えて、山ほどのムダ遣いとは、テレビで報じられたカラオケセットや野球のグローブといった小さな話だけではない。例えば東京では、渋滞緩和の名目で1200億円も地下鉄建設に流用されている。維持費だけでもバカにならない東京(ちなみに、私が東京で借りているアパート付近でもし駐車場を借りると、舞鶴の自宅の家賃より高い・・)で車を持ち、更に毎日その車で通勤できる立場にある人が、わざわざ混雑する地下鉄での通勤に切り替える筈が無いから、渋滞緩和など単なるお題目に過ぎない。地下鉄建設は同じ国交省の中の鉄道局の管轄であり、つまりのところ道路特定財源とは、国交省特定財源なのだ。

知事はまた、「これだけ問題視されれば、今後は是正される」ともおっしゃっている。しかし、今更書くまでも無く、利権に対する執着はそんな甘いものではない。これだけ流用が問題視されながら誰一人として逮捕者が出ないのは、流用が全て合法的に為されているからであり、そのための法律と政省令を網の目のように張り巡らせているからである。
そして利権を握る人達は、「半年もすれば忘れ去られるから、今だけ辛抱していればいい」と思っている。そしてこのまま特定財源を維持すれば、彼らの思う通りになるだろう。郵政民営化問題が、民営化後一年も経たない間に話題にもならなくなったことを、我々は思い出す必要がある。

それでも特定財源に賛成する理由があるとすれば、国交省を始めとして国の省庁からにらまれて予算を減らされるのが怖い、ということ位しかない。もっとも、国に予算を握られている地方にとってこれは死活問題であり、そのこと理由に渋々賛成せざるを得ないというなら理解は出来る。しかし、テレビの画面で見ている限りそうは感じ取れないのだが、あれはそれまでの経歴を活かした、迫真の演技なのだろうか・・・。

ただ一点、「これまでの道路予算の使われ方が偏っていたことをそのままにして、今後は地方に任せるというのはおかしい」という知事のご主張はその通りだと思う。
この点を含めた今後の道路予算のあり方は次回に。
posted by こばてつ at 18:40| Comment(14) | TrackBack(0) | 政策の種 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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