2008年01月30日

道路特定財源を考える その1

今、国会ではまさにこの瞬間、道路特定財源の暫定税率を巡り、激しい攻防が続いている。

私はこの5年間、京都北部の道を走り続けてきた。特に台風23号災害の際は、道路が全て通行止めとなり、孤立して身動きが取れないという経験もした。だから道路の重要性は人並み以上に肌で感じているし、地方自治体が、道路整備を最重要課題の一つと位置づけていることは当然だと理解している。

一方、「これから人口が減るのに、今さら道路を造ってどうなる!」という声があることも事実だ。確かにそもそも論を言えば、日本全体の道路ネットワークは、いち早く築いておくべき社会インフラだった。

例えばドイツは、国土全体に高速道路網が張り巡らされている。地方の田舎町からでも、30分以内に高速道路に乗れる。しかも無料だ。連邦制を敷き、歴史的に強い地方主権国家であるドイツですら、このような物理的基盤を背に、国土の均衡ある発展を維持している。
ならば日本のように、明治維新後、東京一極集中型で発展を成し遂げてきた国では、距離という物理的障害を出来る限り無くすための高速道路を中心とした道路ネットワークは、国家百年の計を考えれば、地域の発展に不可欠というより最低限の前提条件だった。

それが残念ながら今日まで築かれてこなかったこと、特に、我が国の財政がそれなりに余裕のある間に、今日のように悪化する前にやってこなかったことは、痛恨に極みであり、残念でならない。これは明らかに政治の責任であり、また京都について言えば、蜷川府政の負の遺産である。今、いわゆる「地域間格差」が広がっていることも、こうした「道路の格差」と当然、無縁ではあるまい。

私は、豊かな歴史と文化を育み、人々の生活が営まれてきた郷土・地域を守るためには、現在の物理的不利な状態を解消するために最低限必要な道路ネットワークを今からでも構築していかなければならないと考える。人口減少という要素もあるが、例えばスウェーデンは日本の1.2倍の国土面積に対して人口は僅か900万人だが、それでも一定のEU道路(高速道路)を始めとした道路網は整備されている。仮に1億2千万人が6千万人になるとしても、これ以上道路が要らないという結論には全くならない。

しかし現在、国と地方合わせて1000兆円近い借金を抱えている状態で、道路整備計画は今のような内容でいいのか。例えば、一番近いICまで2時間もかかる地域を未だに残している一方で、7兆円もの予算を使って第二東名高速を建設することが、本当に望ましい我が国の道路ネットワークの形なのか。その点を曖昧にしたまま、こんな時にだけ開かずの踏み切りだ、通学路の除雪だと国民の日常生活への弊害を強調し、59兆円もの予算を道路整備計画に計上して道路特定財源を10年も延長することについて、私は反対する。(続く)

posted by こばてつ at 13:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 政策の種 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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